探求家・山崎一平について
~ドライビングの真髄から未来のモビリティまで、飽くなき探求の軌跡~

はじめまして。wakuhub.comの運営者、山崎一平(IPPEI YAMAZAKI)です。このサイトは、私のこれまでの「探求」の道のりと、その過程で得た知見や情熱を皆さんと共有するために立ち上げました。「なぜ?どうすればもっと良くなる?」という尽きない好奇心が、私の人生を突き動かす原動力となっています。

原体験としてのコンピュータ、そして工学への道

私の探求の旅は、実は小学生の頃に触れたコンピュータの魔法から始まっていたのかもしれません。デパートのパソコン売り場で何時間もプログラムを打ち込み、親にねだって買ってもらったMZ-2000とは、まさに毎日パソコン三昧の日々。この「自分で何かを作り出す」という根源的な喜びは、高校時代にはX68000で実用的な株価分析ソフトを自作するまでに発展しました。この頃から、論理を組み立て、それを形にし、実際に動かすというプロセスそのものに強い探求心を抱くようになっていました。

大学に入ってからは、MacのQuadra 950をメインの研究ツールとしながらも、Windows 95やNTの登場を機に自作PCの世界にも深くのめり込み、オーバークロックや当時流行った改造デュアルCPU構成に挑戦するなど、ハードウェアの限界性能を引き出すことにも熱中しました。このコンピュータ技術への深い理解と実践は、後に専門とする機械情報工学における複雑なシミュレーションや制御システム開発において、強力な武器となりました。

学術の世界で磨かれた探求心と専門知識の礎

東京大学工学部機械情報工学科での学びは、このデジタルの探求心と、物理世界のメカニズムへの興味を結びつけるものでした。大学院ではさらに深く、限界挙動を再現できるドライビングシミュレータの構築や、ロバスト制御理論を駆使したエンジンの駆動力制御による意のままの加速の実現、さらにはハプティックフィードバック(力触覚)を備えたジョイスティックによる新しい車両運転インターフェースの研究に没頭。これらの研究は、机上の空論で終わらせず、実際に触れられる「動くもの」として結実させることに情熱を注ぎました。博士(工学)の学位を取得し、助教として学生たちに「探求の面白さ」を伝えながら、自らも学び続ける日々は、私の専門知識の揺るぎない土台となっています。

サーキットという実践の場で証明された探求の成果

理論を磨くだけでなく、それを現実世界で試し、限界を押し広げたいという欲求は、私をサーキットへと向かわせました。東京大学モーター同好会では、スポーツカーの整備や改造に明け暮れ、仲間たちとサーキットを疾走する日々。その情熱は、筑波サーキットで開催されたN1アルトワークスカップでの1997年度シリーズチャンピオンや、CARBOY誌主催のストリート最速決定戦inスポーツランドやまなしでのRX-7クラス優勝という形で結実しました。

このサーキットでの探求は一時的なものではありません。近年では、2022年~2023年に参戦したフォーミュラEnjoy(鈴鹿クラブマンレース、岡山チャレンジカップ)で、鈴鹿のコースレコードを更新し、参戦9戦中ポールポジション9回、優勝8回という成績を収めることができました。さらに、2025年にはスーパー耐久 富士24時間レースにチームOHLINS CIVIC NATSのDドライバーとして参戦し、ST-2クラスで優勝を飾ることができ、実践を通じて理論を検証し、新たな知見を得るという探求のサイクルは今も続いています。

自動車開発の最前線で深化した専門性と実績

大学での研究とサーキットでの実践、そしてコンピュータ技術の知見は、トヨタ自動車という新たなステージでさらに開花しました。ここでは、幅広いシャシー制御・車両運動制御の先々行開発という、未来のクルマの「走り」を定義する挑戦に取り組みました。数多くの特許を取得する中で、特に電動パワーステアリングのある発明は、社内で独創性の高い特許として認定(史上12件目)され役員表彰を賜るという栄誉もいただきました。これは、私の探求が独創性と実用性を兼ね備えたものであることの一つの証左だと感じています。

北米のTOYOTA Research Institute (TRI)が立ち上げ期に出向(駐在)し、自動運転車両の走行制御開発という、モビリティの未来を左右する最先端技術に触れ、Gazoo Racing Companyでは、Super Formula, Super GT, WECといった最高峰のレース現場での車両セットアップ手法を参考に、サスペンションのセットアップ手法を提案・検討。この知見は、2代目Mark X GRMNやセンチュリーGRMNといった市販車にも活かされ、卓越した運動性能と快適性の両立に貢献できたことは、私の大きな喜びです。

知の共有と、さらなる探求への誘い

学生時代から、自動車雑誌でのライター活動や自動車改造に関する実用書の執筆を通じて、自分が探求する中で得た知識や経験を、同じ興味を持つ人々と共有することにも情熱を注いできました。wakuhub.comもその延長線上にあります。

そして今、その探求の矛先は、これまでの自動車や機械工学の分野に加え、幼少期から続くコンピュータへの情熱とも再び深く結びつき、AppleのVision Proのような最新デバイスのアプリ開発や、日進月歩で進化する生成AIを使って何ができるかという可能性の模索にも向かっています。これらの新しい技術が、私たちの知的好奇心をどのように刺激し、未来をどう変えていくのか。その過程もまた、このwakuhub.comで皆さんと共有していきたいテーマの一つです。

このwakuhub.comが、皆さんの知的な冒険の一助となれば幸いです。どうぞごゆっくりと、私の探求の軌跡と、そこから生まれる情報をお楽しみください。

山崎 一平 (IPPEI YAMAZAKI)